NHKがオールズバーグに密着したドキュメンタリーを観ました。オールズバーグの創作過程がわかってとても興味深かったですね。NHK「ザ・ヒューマン世界中で愛される絵本作家クリス・ヴァン・オールズバーグ」。
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NHKがオールズバーグに密着
数年前にたまたま入った「京都えき美術館」で
オールズバーグの「ジュマンジ」「北極星号」の
絵本原画を見て衝撃を受けました。
ジュマンジを
映画で見たのがすごく昔だったので
ずーっと
とても昔の絵本作家さんだと
思い込んでいたのですが
72歳の現役絵本作家だったのですね。
映画のために
書き足したページもあるそうです。
絵本創作プロセスがわかって
とても興味深い番組でした。
創作過程が興味深い
オールズバーグさんは
海の見える森の中の家に
妻と暮らしています。
オールズバーグさんはイタリア料理、
特にパスタが好き。
自宅の一室、出窓を背にした
製図デスクのある部屋がアトリエです。
静かな生活です。
そのアトリエで解説したのは
制作中の新作絵本「後悔日記」の
創作プロセスです。
「後悔日記」創作プロセス
1
アイデアが浮かびました。
テーマは「後悔」。
新作絵本は
「後悔」と「やり直し」についての物語と
なります。
2
ノート?レポート用紙?に
ストーリーをペンで書きます。
インクはブルーです。
英語なので読めませんが
あらすじ?か
プロットみたいな感じですね。
3
まず1ページめの絵を
トレーシングペーパーに鉛筆で書きます。
A5程度の小さめのペーパーで
トンボ切ってあります。
「これがサムネイル」
ということです。
本屋の老店主とカウンター越しに話す
少年の絵です。
使用しているのは
「芯ホルダー」のようです。
4
サムネイルに基づいて
長い友人のヤンさんを家に呼び
本屋の店主を演じてもらい、
写真をとります。
「手の動きとか、
細かいディールまでリアルな絵を描きたいと思っている」
ということです。
オールズバーグさんの性格とは
オールズバーグさんは
「シャイ」で「後悔しがちなタイプ」
と自己分析しています。
奥様がいうには
「とにかく心配性」。
「でも、彼の絵本が
必ずしもハッピーエンドでないところが
好き」
とおっしゃっています。
朝食はコーンフレーク。
スマホで切符を買ったりなど複雑な
操作が苦手で奥様に教えてもらっている
おじいさん、という感じです。
編集者とのやりとり
ひとりでボストンの出版社へ行き、
編集者のマーガレットに
「後悔日記」のストーリーを話します。
「彼女はいつも私の頭の中にどんなアイデアがあるか
見ている」
ということです。
「後悔日記」あらすじとは・・・
9歳の誕生日、少年が叔母と本屋に行き
魔法の本=日記を見つけます。
どんな悪いことをしても
日記に書けば変えられるのです。
編集者マーガレットは質問します。
「少年はいつ、教訓をえるの?」
「いい子でいたらいいことがあると
気づかせる何かがいるのでは?」
「そのきっかけを与えないと・・・」
しかしオールズバーグさんは
「ラストに余白を残したいと考えている」
ということです。
ラストは
家じゅうの蛇口を開けて
日記に書こうとしたが日記ごと流されてしまう。
というオチらしいですが。
実際はどう展開するのでしょうか。
夜書いたメモが時に絵本を紡ぐアイデアになる
オールズバーグさんは
寝る前に
ベッドの中で
その日の出来事をメモにとります。
思いつくと夜中でもメモを取ります。
取材の日は海に月が反射していて美しい夜でした。
「朝になって読むと夜のメモはときによって
絵本を紡ぐアイデアになる」
ということです。
翌朝は
絵本の資料となる小説を
ネットで調べていますが、
「他人のストーリーを知るのは重要ですが
マネしてはいけません」
似ていない物語を
どう作るか、ということですね。
下書きは紙に鉛筆
「書いて消しても大丈夫で明るさも変えられる紙」に
下書きします。
サイズは原画サイズです。
デザイナーがよく使っている
「芯ホルダー」のようです。
少しずつ塗ってはこすって、
練りゴムでハイライトを入れていく。
モノクロデッサンのような
下書きが完成しました。
実家が「ポーラーエクスプレス」のモデル
オールズバーグさんは
ミシガン州グランドラビッツという町で育ちました。
育った家は現在は他人が住んでいるが
窓やドアなど当時のままで
部屋のあちこちが
「ポーラーエクスプレス」の
背景のモデルになっています。
前の住人が
絵本を残していってくれた。
と現在の住人である若い家族も
絵本を大切に保管しています。
さて、いよいよ。
下書きの下に
カーボンのような紙を入れて
原画となる紙に写します。
原画制作
輪郭にマーカー?のようなもので色をつけます。
濡らした綿棒でハイライト部分をぼかします。
その上から
鉛筆を縦横に動かして少しずつ塗っていくと
「色彩が生まれていくと感じる」
そうです。
本当に少しずつ塗っています。
亀の歩みです。
オールズバーグはマラソンに例えています。
たしかにあのスピードではゴールはめっちゃ先です。
「ただの紙とただの黒い鉛筆だよ。退屈しないかい?」
とおっしゃっていますが
NHKディレクターは
「どんどん立体的になっていくので
面白くて飽きません。魔法のようです」
とじっと見ている感じです。
「ただの鉛筆・・・」
とおっしゃいましたが
芯がめちゃくちゃ太くて
尖っています。
色鉛筆か
「コンテ・ア・パリ」の
コンテ鉛筆?
ピエールノアールにも
見えたのですが
普通の鉛筆・・・なのかな・・・?
NHKさんに聞いてみたい・・・。
クリス・ヴァン・オールズバーグさんプロフィール
クリス・ヴァン・オールズバーグ(Chris Van Allsburg、1949年6月18日 – )は、アメリカの児童文学作家でありイラストレーター。ミシガン州グランドラピッド生まれ。ミシガン大学で彫刻を専攻、ロードアイランド・デザイン大学で美術修士号を取得。のちに妻の勧めで絵本作家に転向。1995年『ジュマンジ』2004年に『急行「北極号」』2005年に『ザスーラ』が映画化。絵本作品の多くは村上春樹が翻訳。
※ウィキペディアより引用
オールズバーグさんには
アナとソフィアという
ふたりの美しい娘がいます。
とても仲良しの家族です。
完成絵本はすでに私の中にある
完成したイメージは
すでに自分の中にあり、
どんなに時間がかかっても
イメージ通りに完成させることができる。
だから
モチベーションは下がることはない。
完成した作品を見たとき充実感があると
わかっているから。
「作品には時間を閉じ込めることができる」
ということでした。
ザ・絵本作家。
という感じですね。
オールズバーグさんの絵本を見たら、
日本の本屋さんで見かける
ヘタウマな絵本とか
読むとか買うとか
ちょっとな・・・と
思ったりしてくるこの頃です。
このドキュメンタリーは
BS-NHKで2回見ましたが
地上波でもそのうち放送するのではないでしょうか。
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まとめ
NHKが
オールズバーグさんに密着したドキュメンタリーが
面白かったです。
絵本の創作プロセスが
とても勉強になりますね。